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このＩ家は、海津市南濃町に位置し、敷地内には主屋・離れ・収蔵庫・門・水屋・倉庫・借屋等がある。前回(2007年)は、明治13年頃に建てられた在来＋伝統構法による２階建て主屋『いわゆる古民家＝築130年』の台所・浴室等の水廻りを中心に改修がおこなわれた。
今回は、屋根瓦の全面葺替えと2階部分の居室の改修を中心とした主屋の西半分の座敷・和室等の部分を中心とした改修が計画された。屋根瓦の土葺きを空葺きへと改修し、主屋西半分の柱傾斜の補正と沈みの是正を行った。130年存在し続けた全体のバランスを最優先し、現況以上の耐震性を確保し、工事範囲で可能な限りの補強・補正を行うという方針で進められた。
主屋は、収蔵庫と共に平成20年3月に国の登録有形文化財に指定されており、平成20年12月には、建築学会東海支部歴史意匠委員会の見学会が行われている。